夜限定の科学イベントに行ってきた

夜限定の科学イベントに行ってきた

6月14日(金)に、ドレスデンのとあるアカデミックイベントに行ってきました。

その名も「Lange Nacht der Wissenschaften(ランゲナハト・デア・ヴィッセンシャフテン)」
※本文中ではランゲナハトと省略します

直訳すると、“科学の長い夜”という意味です。

読んで字のごとく、イベント開催時間は18時から深夜1時までのぶっ通しで、
この間さまざまな分野での研究体験や模擬講義が受けられます

実は私の会社も大学との共同研究を行っているため、
このランゲナハトに出展していましたが、私のお目当ては別のプログラム。

なんと現代音楽を作曲してる日本の方も出展するという情報をいただき、
これは行くしかないと思ったのです。



ランゲナハトとは

ランゲナハト・デア・ヴィッセンシャフテンはドイツの各地で行われている
アカデミックイベントで、2000年にボンで開催されたのが始まりです。

このイベントは大学や研究機関が主催者となり、
訪れた人たちに「科学」に触れる機会を提供しています。

例えるならば、夜限定オープンキャンパス?みたいな感じ。

ドレスデンでは、TU(工科大学)やHTW(技術経済大学)に加え、
マックス・プランク研究所やフラウエンホーファー研究機構等も出展しています。

出展のスタイルも様々で、展示やクイズ、子供向けのプログラムに加え、
参加型の実験や模擬講義なんかもあります。

ちなみに、会社の目の前では橋の建設を体験するプログラムもやっていました。

オマケに入場料はもちろんのこと、
18時~深夜1時までは交通機関も無料で利用できる充実っぷり

というのも、ランゲナハトはドレスデン内に点在する研究室や施設で各自行われるため、
場合によっては移動にバスやトラムを使わなければならないのです。

ラッキーなことに、私のお目当てのプログラムは会社の近くで開催されていたので、
移動に時間がかからなくてよかったです。

音響実験に初挑戦

私が足を運んだプログラムは「Akustiklabor und Klanginstallationen」

音楽大学と工科大学の音楽学を学ぶ学生がコラボで出展しており、
音響実験室でさまざまな形で「音」に触れることができます。

参加学生がそれぞれのミニコーナーを用意しており、
順路に従ってひとつずつ回っていくスタイルでした。

とはいっても、各コーナーごとの詳しい解説はほとんどなく、
とりあえず体験してみろ!といわんばかりの丸投げっぷり。

私は知識も何もない状態で行ったので、はじめは少し困惑しましたが、
前提知識がないからこそ自由に感じたり、考えたりもできました。

スピーカーに囲まれた暗い部屋で、ただひたすら”ノイズ”を聞いたり、
センサーとマイクを仕込んだマットの上を歩き、音や光が変化するのを楽しんだり、
また他のコーナーでは、スクリーンに映し出された映像を見ながら音を聞き、
目と耳から入ってくる情報の知覚について考えてみたり…

他にもたくさんコーナーはありましたが、
内容を全て上手く説明するのはなかなか難しい。

だって、なんだかよく分からん!みたいなのもあったんだもの。

無響室と残響室

印象深かったのは無響室と残響室でのコーナー。

無響室では、清水チャートリーさんという日本の方が
「Cover Your Ears!」という催しをしていました。

耳栓をつけてから部屋に入り、
そして無音空間で初めて聞こえてくる小さな音を楽しむというものでした。

まず驚いたのが、無響室の規模の大きさ!

こんなに立派な音響実験室は今まで見たことがありませんでした。

こういう施設を利用できるのも、ランゲナハトの醍醐味。

普段は入れない特別な部屋に無料で入って、しかも実験に体験できるなんて最高です。

さて、耳栓をしていて聴こえてきた音は…?

バッグをガサゴソする音、顎を動かした時の音、そしてプロジェクターの機械音(苦笑)

うーん、清水さんがお話ししていた音(例えば心臓が鼓動する音など)は、
残念ながら聴こえてきませんでした。

でも、とっても新鮮な体験で楽しかったです。

そして、次に面白いと思ったコーナーが残響室

こちらも特別な部屋を使用しており、またまた興味深い実験をしていました。

この部屋は無響室の逆で、生み出された音が吸収されずに
部屋の壁や障害物によって跳ね返されるようにできていました。

ここでは何が行われていたかというと、
ひとりひとりのスマートフォンからFM音響を出し、その反響を楽しむというもの。

部屋のどこで誰が音を鳴らすかによって反響の仕方は変わるので、
それぞれの音が相互に影響を与えていることが分かりました

音波やエネルギー数値などの理論めいたことはさっぱり分からないけれど、
とりあえずいろいろ試したり、変化を楽しんだりはできたかな。

まとめ

今日はドレスデンのランゲナハト・デア・ヴィッセンシャフテンについてレポートしました。

プログラムの一覧を見ると、他にも興味深いプログラムがいくつもあったのですが、
金曜日でちょっとヘトヘト&移動がめんどくさいという理由で今回は諦めることに。

私が参加したのは音響実験のみでしたが、ひとつだけでも十分満足です。

大学を卒業し会社員になると、どうしてもアカデミックなことから遠ざかってしまうので、
今回のようなイベントはとても貴重だな、と思いました。

おかげで、科学を純粋に楽しむワクワク感を久しぶりに味わえました。