ドイツ人、鍵を他人に預けすぎ(私も)
- 2018.11.12
- ドイツでの暮らし

うさぎを期間限定で飼っています。
なぜかというと、会社の友達がバカンスで家を不在にしているから。
彼女からは鍵を預かっており、1日2回朝と晩にエサやりに行っています。
もうめちゃくちゃ可愛い…。
でも、自分の家の鍵やペットを他人に預ける文化って日本にはあまりないですよね。
なんでも知ってる距離の近い友達ならまだしも、
出会って2か月あまりの会社の友達(しかも違う部署)に鍵とペットを預けるのは、
私なら少し勇気がいるなあというのが本音です。
でもドイツの人はそうではないらしく、
信頼関係が築けていればその人を信用する傾向にあるようです。
会社の別の女の子も、バカンスの間は他の人に家の鍵とペットのモルモットを預けていました。
私の彼氏の家族もかなり寛容です。
お家に遊びに行っても、私だけ家に残して買い物に出かけちゃったり、
冷蔵庫のものを好きに取って食べていいよ~といった具合でかなりオープン。
“ドイツ人は~”とひとくくりでものを語るのは好きではありませんが、
この傾向はあまりにも私にとって不慣れな文化で、いまだに違和感があります。
もちろん人によって個人差はありますが、
自分・知人・赤の他人の線引きが私たち日本人の感覚とどうやら違うようです。
私がこの文化を完全に受け入れるにはもう少し時間が必要ですが、
とってもいい文化だと思っているのは確かです。
日本で暮らしていた頃は、どうしても人を100%信じることができず、
どんなに信用していても変な線引きがありました(たぶん今もそう)。
もちろんドイツの人たちも自分・知人・赤の他人の線引きはありますが、
それをどこに適用するか、どんな時に線引きを意識するかが異なるみたいです。
私は彼らの人付き合いの仕方が健康的で素敵だなあ、と思いました。
他の言葉で言うならば、自分以外の人に対するリスペクト。
自分以外の人に自分を強要しない個人主義的な一面がある一方、
知り合いならば身内として信用して当たり前。
逆に信用された側は、その信用に誠意をもって答えるのが当たり前なのです。
そういえば、私もドイツで1回だけ鍵を人に預けたことがあります。
預けた相手はアパートの隣の部屋に住む顔見知りのおばあちゃん。
水道の検針でどうしても家にいないといけない日があったのですが、
その日は普通の平日の昼間で仕事があったので、困っていました。
すると当日の朝、アパートの他の住人さんが
隣のおばあちゃんに鍵を預けているではありませんか!
これは頼むしかないと思い、私もその場の勢いでおばあちゃんに鍵を預けました。
仕事から帰ってピンポンを押すと、
「検針は問題なく終わったよ、はい、鍵返すね」
と預けた鍵を笑顔で手渡してくれました。
その時、なんだか心がほっこりしたのを覚えています。
その感覚はかなり久しぶりで、
人を信用するって素晴らしいことなんだなと気づかされました。
信用する相手を間違えてはいけませんが、
信用しなさすぎるのもひとりぼっちで寂しいものです。
人間はひとりでは生きていけない人間なので、
頼ったり頼られたりしながら、協力して毎日の生活を送りたいなあと思いました。
明日はうさぎちゃんたちのお世話最終日。
この1週間弱ちょっと大変だったけれど、
天真爛漫で無垢な2羽のうさぎたちに癒された日々でした。
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