ドイツで親知らずを抜く
- 2019.04.14
- ドイツでの暮らし

実は数日前に親知らずを3本抜いてきました。
去年の夏に親知らずを抜こうと決意して以来、
何かと言い訳をして先延ばしにしていたのですが、
とうとう我慢できなくなり、やっと抜いたのです。
ドイツでも親知らずの抜歯はポピュラーですが、
日本とちょっと違うところもあるので、それを今日はお伝えします。
まずは予約を取るのに一苦労
以前、他の記事でもチラっと触れましたが、
ドイツの病院は救急を除いて原則予約制です。
そしてその予約がなかなか取れないんだなあ…。
今回は年明けの1月初旬に予約のお願いをしに行ったのですが、
はじめの診察アポイントメントが取れたのが2月13日。1か月以上先です。
ちなみに、その日はレントゲンを撮って親知らずの存在を確認するだけでした。
次は、手術のためのアポイントメントも取らなければなりません。
1番近い日はいつだと聞くと、なんと4月11日!
はぁ?!2か月も先じゃーん!!!!
とはいえ、待つ以外の選択肢はないので、仕方なしにその日にしました。
そして、もうひとつドイツらしい点を挙げるとするならば、
歯は全部一気に抜くのが当たり前だということ。
日本の場合は数回に分けて抜歯手術を行うところが多いですが、
ドイツは効率第一の合理主義国。
そんな手間のかかることはしません。
私の場合は3本生えていたので、もちろん3本一気に抜くことが決定しました。
局所麻酔か全身麻酔か
ドイツで親知らずを抜く場合、局所麻酔か全身麻酔を選ぶことができます。
局所麻酔は保険適用になるので全額無料です。
一方、全身麻酔は患者の任意での選択になるので課金制。
全身麻酔の費用は76€だったので、私は迷わず課金することにしました。
歯医者を紹介してくれた会社の友達も、
そこで全身麻酔を選んで親知らずを抜いたそうなので、ひと安心です。
他の人に全身麻酔にする言ったら小馬鹿にされましたが、
私は歯医者で治療を受けたことがありません。
未知なる歯茎の注射や機械の音がとても怖いので、それなら眠ってしまおうと思いました。
手術当日
さあ、いよいよ待ちに待った手術当日です。
当日は受付を済ませるとすぐに特別な部屋に案内され、
そこでマウスウォッシュするように言われました。
その後は血圧を測り、麻酔のための点滴が早速始まります。
最初の5分は興奮していて眠れず、
大丈夫なのかな~?と思っていましたが、そんな心配はご無用。
薬の力には抗えないので、あっという間に眠ってしまったようです。
そして次に目覚めた頃には手術は終了していました。
手術にかかった明確な時間は寝ていたので分かりませんが、
事前の説明では45分ぐらいだと言っていました。
全身麻酔のせいか、目覚めても意識はフラッフラ。
迎えに来た友達に家まで送ってもらったのですが、
正直その時の記憶はあまりありません。
とにかくだるくてしんどかったのは覚えています。
ちなみに、手術の翌日は消毒のために再び病院に行く必要はありません。
抜糸のアポイントメントについても特に言われなかったので、
おそらく吸収糸を使用したみたいです。
→確認してみたら、「1週間後に抜糸に来い」と言われました…。
鎮痛剤がケタ違いの処方量
次に恐れおののいたポイントは処方箋。
抗生物質はペニシリン(左)、鎮痛剤はイブプロフェン(右)を処方されました。
まず抗生物質のペニシリンがとにかくデカい!
大きさを測ってみたら、ちょうど人差し指の第一関節とピッタリ合います。
ペニシリンは10錠処方されて、その内2錠は手術前に飲み始めました。
一方で痛み止めのイブプロフェンはというと、
なんと1錠に600mg配合されていて、それを1日最大3回まで飲んでいいとのこと。
イブプロフェンについて知識が全くなかったので調べてみたところ、
日本語のウィキペディアに恐ろしいことが書かれていました…。
通常、経口投与量は4時間から6時間ごとに200mgから400mg(子供の場合には5 – 10mg/kg)であり、1日最大投与量は800 – 1200mgである。(Wikipediaより)
えええ!1日1200mgまでしか投与しちゃいけないの?!
私はドイツのお医者に言われたとおり飲んでいたので、
1錠600mg×3回=1800mg
つまり、日本の1日最大投与量をはるかに上回って摂取していたようです。
どおりで体がだるくて眠くて頭痛がすると思った…。
ドイツ人みたいに大きな体の人にはちょうどよいのかもしれませんが、
華奢なアジア人女性にとっては量がオーバーしていたのかもしれません。
これはまずいと思い、昨晩イブプロフェンを半量にして飲んだら、
今度は明け方痛みが襲ってきて効果が切れてしまう始末。
うーん、日中は半量ずつ飲んで、寝る前だけ全量にしようかな。
まだ試行錯誤が必要そうです。
会社はもちろん休みます
今は痛みと腫れがひどく、食べ物もまともに食べられないので
しばらく会社は休むつもりです。
もちろん有給ではなく病欠扱いなので、そこはドイツのいいところ。
ドイツでは、病院でKrankenschein(クランケンシャイン)と呼ばれる
「この人は働けないです」という証明書(診断書?)を発行してもらえるので、
それを会社に提出すれば病欠として受理されます。
今回は1週間分のクランケンシャインを病院からもらいました。
ちなみにドイツの病欠は日本の欠勤と違い、お給料が天引きされることはありません。
もし日本で働いていたら、休めたとしても有給扱いだろうし、
1週間以上休むなんてことはできなかっただろうなあ。
そう思うと、ちょっと怖くても
ドイツの歯医者さんで抜いておいてよかったなと思います。
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