日本とドイツを結ぶ仕事

日本とドイツを結ぶ仕事

大学生の頃、「日本とドイツを結ぶ仕事」がしたいなあという、
ボヤっとした夢みたいなものがありました。

具体的に何になりたい!という目標みたいなものは特になく、本当に曖昧なものでした。

理由は、ただドイツが好きだから、というこれまた薄っぺらい考え方です。

一口に日本とドイツを結ぶ仕事といっても、
実際はたくさんの選択肢・アプローチの方法があります。

今回は私が大学生の頃に考えていた計画についてお話ししていきましょう。

日本に進出しているドイツ系の企業に就職

1番最初に思い浮かんだ方法はドイツのメーカーに就職することでした。

日本には、大手から中小企業まで実にたくさんのドイツのメーカーが進出しています。

車関係だったらAudiVolks Wagen等、日本でも有名な自動車ブランドがたくさんありますね。

他にも、世界最大規模の自動車部品メーカーBOSCHだってあります。

医療関係のメーカーもたくさんありますよ。

医療機器を販売するSIEMENS(本国ドイツでは電化製品全般を取り扱うメーカーですが)や
製薬会社といえばバイエルなど、各分野でドイツのメーカーは浸透しているのです。

産業メーカーに絞らずとも、ドイツ発の保険会社やコンサル会社もあります。



そう、探せば結構あるんです。

しかもあくまで日本で働く前提なのでドイツ語スキルはいりません。

語学ができなくてもドイツの会社に就職できれば、超ラクチンじゃないか!そう考えました。

しかし、留学から帰ってくると私の考え方は変わっていました。

ドイツ発の会社に就職できても、
私の望む「日本とドイツを結ぶ仕事」はできないと気が付いたのです。

正確に言うと、
この方法ではただドイツに間接的に携われるだけで、それでは物足りないと感じました。

また、とあるドイツの大企業の面接を受けた時に、その会社の名前は名ばかりの外資企業で、
実態はゴリゴリの日本企業だったり、あるいは本社ドイツからの言いなりで
受け身の仕事しかできなかったり、ちょっとガッカリしたエピソードもあります。

日系の企業に就職して、ドイツに駐在

留学から帰って日本での就職活動を開始した頃に気づいたこと、
それは「ドイツに関わりたい」から「ドイツで働きたい」に変化していたことでした。

1年間の留学生活があまりに幸せすぎたあまり、
ドイツでの暮らしが恋しくて恋しくてたまらなくなったのです。

ドイツの風景から生活スタイルまで、
大好きなものに囲まれていた日々を毎日懐かしんでいました。

そこで考えたのが、日本の会社に就職してドイツに飛ばしてもらう(海外転勤)方法

ドイツの会社が日本にたくさん進出している一方で、その逆も然りです。

ドイツにはたくさんの日本企業があり、
実際に駐在でドイツに住んでいる大学のOBの方にも5人以上お会いしました。

フランクフルト・デュッセルドルフに行けば、日本人に会わない日はありません。

よし、私もこの一員になろう。おまけに駐在員はお給料もいいし、最高じゃないか!

私はドイツでの開発や勢力拡大に力を入れている会社を手当たり次第探しました。

実際に、とある会社の説明会で人事の方に
「ドイツで○○をやっているのを知ってる。私はドイツ語ができるからそこに行きたい」
と申し出ると、結構良い反応があったのだけは覚えています。

とは言っても結局ESは出さなかったので、
それが本当にウケていたのか、あるいは社交辞令だったのか分かりません。

しかし、もし仮にドレスデンで就職する道を選んでいなかったら、
きっとこの方法でいつかドイツに行く方法を画策してたと思います。

ドイツの駐在員になれる人なんて、ほんの一握りですが、
それでもなんとなくいける気がしていました(今考えると狭き門ですよね)。

ハードルが高すぎて諦めた道

アイデアとして浮かんだものの、諦めたりちょっと違うと思ってやめた職種もあります。

ひとつは大使館の職員。

超イージーモードで働けそう(勝手なイメージ)だし、常にドイツの同僚もいるんだろうな、
という理由で憧れました。

なぜ諦めたかというと、
欠員がないとまず募集がないことに加え、英語もドイツ語も完璧ではなかったからです。

特に英語に関しては本当にお粗末なものなので、とてもハードルが高く感じられました。

留学前に大使館に必要書類を取りに行ったとき、受付を担当してくれた女性が
ネイティブレベルの流暢なドイツ語を喋っているのを目の当たりにして、
すっかり感心してしまった思い出があります。

もうひとつの候補に挙がった職種はドイツ語の先生

こちらも一応ドイツに携われますが、私がしたかったこととは少し違いました。

私はもっと、自分がコミットすることによって
“どっちかの国にしか無いけれど素晴らしい価値のもの”を届けられるような、
文化や技術を両国でシェアできるような、そんな仕事がしたいと考えました。

現地就職を狙う

これが浮かんだのは初期の頃、
憧れというか冗談半分で思い描いていた構想です。

ただし、現地就職はまず求人を探すのに困難であったり、
相当の語学力やタフさが必要そうであったり、お給料も駐在に比べて低そうな予感。

終身雇用なんて概念もないので、
契約が切れたらどうしよう!何度も就活したくない!

と、いったような様々な懸念材料があったため、
まともに視野に入れていませんでした。

今の会社の求人募集を見た時も、
ふーん面白いものもあるんだなーとスルーするつもりでした。

しかし、いつの間にかこの道を選択していました。

いつかやるかもしれないドイツでの就活の練習のため、
また日本の就活が嫌だから悪あがきしてやろう、どうせ履歴書通らないだろうし~等と、
言い訳っぽいかなりテキトーな理由で今の会社に応募してみたのです。

そしたらなんと返信がきたではありませんか!

もともとその求人に対してはワクワクを感じていたので、
もし受かっちゃったらちょっと行ってみたいかも…そう思い始めました。

その仕事はドイツのとある製品を多言語化するプロジェクトに参加するポストでした。

日本語版のプロトタイプを新しく作り、
ゆくゆくはそれを日本市場に向けて売り出すといった仕事です。

これはまさに私がやりたかったことで、
しかもその製品やコンセプトに強い共感を覚えていたので、
願ってもみないチャンスでした。

心配していたお給料のことは全然問題なく
日本の新卒と同等かそれより少し多いくらいで、
おまけに残業無し有給26日つきです。

ひとつ不安定な要素は契約期間のことがありますが、
こればっかりはもう仕方がない。

契約が切れたらそれまでの縁だったとして見切りをつけ、
ドイツなり日本なりで仕事を探せばいいやと思えるようになりました。

日本で就活はしたくないけれど、
新卒で海外就職し、日本製品のプロジェクトマネジメントをやっていたと言えば
それなりのいい会社に入れそうな予感もします。

だから今は契約が切れた先の心配はしないようにしています。

日本とドイツを結ぶ仕事の裏事情

さて、日本とドイツを結ぶ仕事をいざやってみると、
思っていた通りかなりやりがいがありました。

自分の得意分野で実力を発揮できる環境はとても気に入っています。

しかし、一見華々しいこの仕事もいいことずくめではありません。

やってみて初めて分かった泥臭い一面もあります。

一番つらいのは、
日本とドイツの板挟みにならざるをえないということ

それは様々な面で痛感します。

例えば日本の企業と取引をしていると、
ドイツのバカンスの概念が通じなくて何度も催促されたり、
逆に私は日本の担当者が求めることが理解できても、
ドイツにないカルチャーだと自分の会社で受け入れてもらえず拒否されたり、
どっちの立場も分かるからこそ、つらいのです。

日本とドイツを結ぶ=日本とドイツの両方に腕を引っ張られる

という事実は実際にこの仕事を始めるまで気が付きませんでした。

次に大変だと思うことは、
日本に関係することは全部丸投げされるということ

良く言えば全部任せてもらえてるのですが、
それは裏を返せば丸投げ状態です。

日本で就業関係があれば多少のノウハウはあったのかもしれませんが、
なんせ日本での就活経験もロクに無い22歳の新卒にとっては
分からないことが多すぎます。

幸い敬語が得意で、日本の会社と取引するときのマナーは心得ていましたが、
それ以外の実務的なものは全くの無知。

通例を教えてくれたり、手取り足取り面倒を見てくれる上司のような存在はいないので、
なにか日本のことで分からないことがあるたびにインターネットで調べるしかありません。

こればっかりは仕方のないことなので、
どうこう言って解決する話ではないのですが、
この悩みは日本とドイツを結ぶ仕事ゆえのものだと思います。

まとめ

今日は日本とドイツを結ぶ仕事についてお伝えしました。

いろんな選択肢があった中で私がこの道を選んだことは後悔していません。

むしろ、いつの間にか夢を実現していたようで、
自分でも驚くほどです。

私以外にも、あるいはドイツに限らずとも
日本と○○を結ぶ仕事がしたいと考えている人は少なくないと思います。

実現するためのアプローチ方法は考えた分だけ浮かんでくるので、
自分にあった方法をじっくり考え選び抜いて、目標実現ができるといいですね!